サッカーのワールドカップ( W杯)北中米大会がいよいよ始まります。サッカーファンは待ちきれないでしょう。
先日、友人らと会った時も、やはりW杯(注1)の話題で盛り上がりました。日本代表がどこまで勝ち進めるのか。日本が入る1次リーグF組は「オランダ、チュニジア、スウェーデン」といずれも強豪ぞろいで「死の組」と言われています。
米大陸でのW杯ということで、どうしても「トランプ大統領(注2)と米国の物価高」の話に。このコラムで1か月ほど前に取り上げた「ワシントン桜祭り」を読んだ人がいて、「屋台の焼きそばが3,000円! アメリカはインフレがすごいとは聞いていたけど、とんでもない高さだな」とあきれていました。
彼は根っからのサッカーファン。6月11日(日本時間12日)から始まるW杯で日本代表の応援に行くつもりでしたが、チケット代ばかりか、ホテル代や食費、航空運賃など、なにもかも、めちゃ高で予算を大きくオーバー、泣く泣く現地行きを諦めたそうです。日本戦の舞台となるテキサス州ダラスのホテル代が、交通の便が良い市内中心部だと安くても1泊300ドル(約47,000円)と聞いて、「さすがに腰が引けた」と言います。円安と物価高の影響をもろに受けた格好です。
W杯のチケット料金は座種や試合のステージによって異なりますが、各種報道によると、今大会では、一般席(スタンダード)が200ドル(約31,000円)~。決勝トーナメント日本代表戦は一番安くて約490ドル(約76,000円)。決勝戦は最高1万ドル(約160万円)。人気が出てプレミアム料金ともなれば、一席だけで3万ドル(約470万円)以上にも跳ね上がると言われます。
本当に「どうなっているの」と言いたくなりますね。フランスのレキップ紙は「狂気のチケット価格に世界中のサポーターが激怒」との見出し記事を掲載。「サッカーが持つ『庶民のもの』という性質は、完全に吹き飛ばされてしまった」と厳しく批判しています。
私の知人に、もう一人、「米国の物価高」に泣いた人がいます。彼はサッカーではなく、米大リーグのファン。NHKBSの大リーグ中継で連日、ドジャース大谷翔平選手に声援を送る全国の何百万人(中高年多し)のうちの1人です。「大谷という100年に1度出るか出ないかのスーパーアスリートを、生きている間に一度自分の目で見たい」とずっと前から言い続けてきました。ところが、この前、会った時は「観戦ツアー料金を聞いて驚いた。もう手が届かないよ。楽しみにしていたけど諦めた」と肩を落としていました。
大リーグのチケット相場もかなりのものです。リーグ全体のチケット料金が平均約30〜250ドル(約4,700〜40,000円)。チームや座席によってかなり差がありますが、ロサンゼルスドジャースのような人気チームや週末の試合では価格がぐんと高く、平均180ドル(約28,000円)を超えるようです。日本のプロ野球のチケットも決して安くはありませんが、米大リーグは日本の2-3倍以上と見ていいでしょう。
それでもドジャーズの試合などは、球場は4万人、5万人の超満員となります。外野席の安いチケット(それでも10,000円以上)を手に入れてベースボールを楽しむアメリカの一般市民の姿があります。
一部報道によると、今度のサッカーW杯には、日本から数千人規模のサポーターが応援に行くと予想され、外務省は「犯罪などに巻き込まれないよう」注意を呼び掛けています。熱心なサポーターはいるものです。
一方で、最近の物価高に苦しむ大方の日本人は、W杯や大リーグの現地観戦など考える余裕もないでしょう。ましてや、私たちソスペーゾ多摩が食料支援する家庭となると、毎日の生活に追われて、それどころではありません。
でも、W杯も、大リーグも、TV観戦で十分応援できます。パブリックビューイングもあります。特にNetflixが放映権を独占した昨年の野球のWBCと違って、W杯は日本代表の試合を地上波、BSで観戦できるので、私のようなものには、ありがたいです。
直前に迫ったスポーツ界最大の祭典、サッカーW杯を一緒に楽しむことにしましょう。 (有道)
(注1)96年に及ぶW杯の歴史上、戦争当事国がホスト(開催)国となるのは米国が初めて。
(注2)FIFA(国際サッカー協会)は昨年11月、「FIFA平和賞」の創設を突然発表、トランプ米大統領が受賞した。

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