2026/03/29

なかよくしてくださいね

  ソスペーゾ多摩は外国人留学生にも食の支援をする珍しいフードバンクです。留学生から感謝のメッセージが届いています。

 前にも紹介した多摩市の外国人日本語学校「東京さくらインターナショナルスクール」。学生たちの国籍はベトナム、スリランカ、中国、ネパール、ウクライナ、ウズベキスタンの6か国で、それぞれ御礼の気持ちを色紙に書いてくれました。食料を受け取る笑顔の写真も一緒に。

 皆さん、来日して日も浅いのに、素晴らしい日本語の文章です。日ごろの勉強の成果が分かります。漢字をたくさん使っている人も、かたかなだけの人もいますが、いずれも心のこもった優しい言葉が並び、読んでいて嬉しい気持ちになります。

 ==== 全文を紹介します。(原文のママ) ====

・フードバンクさまへ すてきな くだものをありがとうございます。とてもおいしかったです。大切にいただきます。うれしいです。😊

・フエです。Tokyo Sakura International です。いっしゅうかんはくだもの1回もらいました。心から感謝します。

・毎週新鮮な野菜や美味しい果物やスナックなど貰っています。とても美味しかったです。本当にありがとうございます。Tokyo Sakura Internatisonal School アイン

・この甘いリンゴを本当にありがとう。来週もリンゴをもっとください。🍎🍎🍎🍎🍎🍎

・おいしいくだものを ほんとうにありがとうございました。あなたのやさしい気持ちがとてもうれしかったです。くだものは とてもしんせんで おいしく こころまであたたかくなりました。これからもなかよくしてくださいね。本当にありがとうございます。

・料理を届けてくれてありがとうございます。とても嬉しくて美味しくいただきました。 Thank you so much

・くだものおいしい。ありがとうございました。

・いつもありがとうございます。

・ティエンです。この度は素敵な果物をありがとうございました。バンクの心のこもった贈り物に心から感謝しております。お元気でお過ごしください。

・先日はおいしい食べ物をいただき、誠にありがとうございました。とてもおいしくいただきました。お心遣いに心より感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。🌹🌹🌹🐘🐘🐘

・果物をくださってありがとうございます。気に入りました。本当にありがとうございました。

・学校から食べ物をもらいました。優しさがすごく嬉しかったです。本当にありがとうございます。

・このたびは温かいお心遣いいただき、誠にありがとうございます。いただいたお菓子や食品はみんなでおいしくいただきました。今後ともよろしくお願いいたします。🌹🍁🍎 

・ナムです。おいしいくだものを ほんとうにありがとうございました。くだもの いつも多いです。やさいもたくさんあります。いただきます。

・がっこうに くだものくださってありがとうございました。とてもおいしくてうれしかったです。♡♡♡

・果物をいただき、ありがとうございます。とても美味しそうです。大切にいただきます。

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 皆さん、ありがとうございました。留学生活は苦労も多いと思いますが、将来の夢に向かって勉強頑張ってくださいね。日本の人とも交流を深めてください。私たちも応援します。  (有道)


 

2026/03/22

「ヒト、カネ、モノ」が悩み

  食の支援活動を続ける東京都内フードバンク団体の交流会が先週、都内で開催されました。

 東京都生活協同組合連合会の主催で、都内のフードバンク22団体のほか、都内一部地域の社会福祉協議会、生協団体および同連合会関係者が参加。私たちソスペーゾ多摩も出席しました。

 交流会は、同じ志を持つフードバンク仲間が集まり、それぞれ日常活動で抱える現場の切実な悩みや困りごとを話し合い、解決策のヒントを探るのが狙い。「組織運営」「調達」「人間関係・メンタル」などテーマごとに6つのテーブルに分かれて意見交換しました。

 会場ではさまざまな報告や意見が出ましたが、どの団体にも共通するのは「利用者(食料受給希望者)が右肩上がりの一方で、スタッフ(ヒト)、資金(カネ)、食料(モノ)の確保が厳しさを増している」という現状でした。

 運営・財政面についての報告では「家賃上昇で倉庫の確保が難しく、地域の集会所などを渡り歩いている」「補助金申請がまったく認められない」「ガソリン代の高騰で配送コストが上昇」などの問題点が指摘されました。

 人事面でも「スタッフの高齢化」「ボランティアが集まらない」「配達ドライバーを確保できない」といった声も。

 食品調達・配布については「お米が確保できず苦しい」「配る食料を十分に調達できない」「野菜は大根、イモなど長持ちするものしか配れない」「まったく調理しない家庭もあり、レトルトなど加工食品に希望が偏る」などの報告が相次ぎました。

 多くの団体が苦労する資金調達の問題では「政府や自治体からの補助金だけでなく、企業や近所の神社、寺院などに寄付を積極的に頼み込む」「寄付を増やすには法人格の取得も」という取り組み事例が紹介され、スタッフ確保に関しても「地元や近隣の大学などに声を掛け学生の応援を頼んでみたらどうか」「ネットを通じて広く募集する」などの助言がありました。

 このほかの報告でも、多くのフードバンクが現在の厳しい経済状況下で難題を抱え、運営に苦労している様子が明らかになりました。簡単に解決策が見つかるわけでもありませんが、「今こそ各団体が情報共有を進め、力を合わせて現在の厳しい状況を乗り切って行く」との点で意見が一致しました。

 フードバンク団体は財政基盤、運営形態もそれぞれ異なり、各団体からの事例報告がすべて私たちの活動に当てはまるわけでもありません。それでも、この時期に他フードバンク団体の現状を知ることができたのは大きな収穫でした。

 一部報告にもある通り、中東情勢が緊迫してガソリン価格が暴騰、フードバンク活動にも影響が出ているようです。特に、ソスペーゾ多摩は集荷と配送をマイカーに頼り、ガソリン代も自己負担。毎週の走行距離を合わせると相当なキロ数に達し、各ボランティアには結構な負担となっています。急変する国際情勢が私たちの活動に与える影響をひしひしと感じます。    (有道)


 

2026/03/15

人海戦術が頼り

  東京都内の企業から食料品の寄贈があり、過日、倉庫に搬入しました。

 トラック2台に満載されて届いた物資は段ボール300個ほど。物量が多いので、ソスペーゾ多摩のメンバーほぼ全員の招集となりました。

 当日は多摩ボランティア・市民活動支援センターの呼び掛けで、同センター職員の方、多摩地域企業・大学連絡会「ゆるたまネット」の河北医療財団、東京キリンビバレッジの方々、一般の市民ボランティアも加わり、計7人が応援に駆けつけてくれました。

 私たちのような弱小フードバンクは、フォークリフトも持たず、荷物運搬はもっぱらマイカーと人海戦術に頼っています。昨年夏にも大量の物資を運び込みましたが、この時は37℃の猛暑で、熱中症を警戒しながらの作業でした。今回は3月とは言いながら、まだ風も冷たい曇り空。作業は多くの方のご協力をいただいたので、夏の猛暑の時よりずっと楽で、順調に終わりました。

 皆さん、ありがとうございました。 (有道) 

  📷 応援のボランティアの皆さんと一緒に 

2026/03/08

いい日旅立ち

  輝く春!若者たちが入学、就職で新しい人生へのスタートを切る希望の季節です。
彼らの晴れやかな顔を見るのは、気持ちがいいですね。

 この時期、家電量販店などはこぞって「新生活応援キャンぺーン」を展開。自宅近くの大型家具店に行くと、「新生活スタート2点セット洗濯機4.5kg+冷蔵庫88L 39,800円!」の商品が並んでいました。親元を離れて独り暮らしを始める若者たちの需要があるようです。

 かつて、就職や進学で都会へ出て来た人たちは、故郷をあとにした時のことを長く心に留めていることでしょう。今も歌い継がれる名曲「いい日旅立ち」(注1)が懐かしいです。(ちなみに、私は学校を出てすぐに地元で働き始めたので、新生活を始めたとの実感はなく、「新生活応援セール」とも縁がありませんでした。)

 確か、東北大震災が起きた翌年の2012年3月だったと思います。この時に観たTVドキュメンタリー番組の一場面が今でも忘れられません。場所は、福島かどこかの仮設住宅、または避難先アパートだったような気がします。「明日は就職先の東京へ向かいます」というナレーションとともに、母娘が旅行の支度をしているところでした。嬉しそうにスーツケースに荷物を詰める娘の傍らで、娘の白いブラウスに黙々とアイロンをかける母親。子供が巣立つ時の親の想いが、この母親の表情から伝わってきました。

 翌朝早く、このお嬢さんは東京行きの長距離バスで出発します。走り去るバスを涙ながらに手を振って見送る母親の姿が、今も強く印象に残っています。巣立って行く我が子を送り出す親の想いは、「幸せになってほしい」という期待と不安、そして寂しさが入り交じり、複雑なものです。

 この家族が震災でどのような被害に遭ったのか、詳しい状況は忘れてしまいましたが、今月11日で東北大震災発生から15年になります。この娘さんはその後、どうしているのかな、お母さんはまだ地元に残っているのか、と今でも思うことがあります。

 ソスペーゾ多摩が支援する家庭の子どもたちは、まだ小中学生が多いのですが、この子供たちもあと何年かすれば進学、就職し、新たな人生へ第一歩を踏み出すことでしょう。東京なので、親元を離れる子は多くはないでしょうが、「子供には幸せになってほしい」という願いはどこの親も一緒だと思います。

 昨今の社会状況を見る限り、私たち大人は「幸せな未来に向かって頑張りなさい」と自信を持って子供たちを送り出せるのか、疑問に思えてなりません。日本の経済状況、生活環境が今後どうなるのか、先行きの見通しがつかないからです。

 温室効果ガスによる異常気象、国家財政の膨大な債務超過(借金)といった大人世代からの「負の遺産」は、そっくり次の世代にツケとなって残されます。これからの子どもたちに「解決を任すから」と頼むより仕方がないのでしょうか。

 世界に目を転じてみれば、次々と戦争を起こし、「暴走機関車」のように突っ走る指導者たちが人々の生活を支配する時代です。この流れが日本にどう波及し、子どもたちの将来にどう影響するか、不安が募る一方です。

 フードバンクや子ども食堂関係者の間で、こうした問題を時間をかけて話すことはありません。皆さん、次々と起きる新たな事態に戸惑うばかりで、とても話し出す気にならないのでしょう。

 先日、欧州の知人から「(大国が力で支配する今の世界情勢に対し)欧州では絶望感と無力感が急速に広がっています」とのメールが届きました。

 歴史が逆戻りしないことを願うばかりです。      (有道)

(注1)「いい日旅立ち」 1978年に山口百恵が歌って大ヒット。もともとは国鉄(今のJR)のキャンペーンソング。結婚式や卒業式の祝いの席で歌われることが多いが、作詞作曲した谷村新司が「歌詞を見れば決して祝いの歌ではない」と言うように、さまざまな解釈がある。

2026/03/01

食の支援で国際交流

  このコラムで以前に、外国人日本語学校で学ぶウクライナ人学生の話を取り上げました。これを読んだ知人からのメールです。

 「外国人留学生への食料支援、素晴らしいことやっていますね。国際社会で日本の立ち位置が難しい現在、こうした草の根交流こそが一番求められているのではないでしょうか」と、励ましの言葉をもらいました。

 私たちソスペーゾ多摩は、多摩市内の外国人日本語学校2か所に食の支援を続けています。今回は、そのうちの東京さくらインターナショナルスクール(TSIS)を紹介しましょう。

 同校の留学生は139人(2026225日現在)。新学期を迎える4月以降は170人に増える予定で、学生の国籍はベトナム、ネパール、スリランカ、中国、ウズベキスタン、ウクライナの6か国。4月からはミャンマーの学生が加わるそうです。

 田代直己校長によると、学生はここで2年間みっちり日本語を学んだ後、日本の専門学校や大学に進学、卒業後は日本の企業への就職を目指しています。シンガポールなど他国、または本国へ戻って地元企業へ就職する学生もいますが、日本国内の企業、特にIT関連企業への就職希望が多いと聞きます。

 日本での留学、就職を目指す目的はもちろん、自らのキャリアアップですが、いずれ、少子高齢化の日本の将来を背負う貴重な人材となるかもしれません。

 彼らは私費留学生ですから、留学資金はそれぞれ自己負担、学費、生活費は親からの仕送り、または借金で賄っているとのことです。日本の農村や工場で働く技能実習生に比べると、恵まれているようには見えますが、日本での留学生活は決して楽ではないようです。

 学費とアパート代を払うと、親からの仕送りはほぼ消えてしまいます。日本では外国人留学生のアルバイトが月28時間と上限があるため、ほとんどの学生は食費を切り詰めて、ぎりぎりの生活。日本は食料品が自分の国よりも高いので、「ソスペーゾ多摩からの食料支援を本当に喜んでいます」と同校長。「日本の果物、特にりんごやみかんが甘くて美味しすぎると大人気です」と話しています。

 ソスペーゾ多摩は同校に毎週1回は必ず、野菜、果物のほかインスタントラーメンや菓子類などを届けています。先日、パンを届けた時は、授業を終えた学生たちが次々と押し寄せて大変な騒ぎとなりました。受け取ると、すぐに食べ始める学生もいて、校長が「立ち食いは日本ではダメ。家に帰ってから食べなさい」とマナー指導をしたほどです。

 田代校長によると、「他の外国人日本語学校でフードバンクから支援を受けている所は聞いたことがない。(ソスペーゾ多摩が支援する)多摩市内の2校だけではないでしょうか」。

 子供達だけでなくなぜ外国人留学生にまで、私たちは食料支援を続けるのでしょうか。

 私たちが配る食料は、量的に見ても、学生たちをすべて満足させるものではありません。それでも、フードバンクからの支援活動を知って、彼らが日本をさらに好きになってくれれば、国際交流としての価値は十分あると思います。

 昨今、日本ばかりか海外でも、外国人に対する反感、規制を求める動きが強まっています。近視眼的に外国人のネガティブな部分だけをとらえるのではなく、彼らと共存する道をもっと探るべきではないか、と考えています。    (有道)


2026/02/22

待望のお米届く

  ここ2週間余、ミラノ・コルティナ冬季五輪のTV中継を観戦、ウインタースポーツの醍醐味とイタリアンアルプスの美しい姿を楽しんでいます。

 日本勢の活躍に目を奪われている間に、東京では紅梅や白梅の花が咲き始め、早くも春の訪れを感じさせます。豪雪に見舞われた地方も3月に入れば雪解けが一気に進み、「北国の春」を迎えることでしょう。

 季節の風を感じつつ、私たちソスペーゾ多摩は活動を続けています。

 先日は、待望のお米の寄贈がありました。久しぶりの大量のお米。これまで何度か紹介している生活協同組合パルシステム東京です。ありがとうございました。

 同協同組合は昨年、お米の価格高騰の影響を受けて、お米の支援を断念、代わりにパンを2度にわたり寄贈してくれました。「ずっとお米を提供できず申し訳ない。今回、少し余裕ができたので、数量はまだ少ないけど何とかかき集めました」と多摩配送センターの増田勇さん。

 早速、各家庭に食料を配る中間支援団体に問い合わせたところ、「すぐにでもほしい。お米は皆が待っているわよ~」との返事。多摩市の同センターで急いでお米を受け取り、その足で配達すると、間もなく返信メールがあり、子供たちやお母さんたちが大喜びだったそうです。配達を手伝ったメンバーの一人は、子供の多いところと、少ない家庭で配布量を加減するなど、きめ細やかな配慮も見せてくれました。

 お米の価格が高騰した昨年春以来、私たちのお米配布はぐんと落ち込んでいます。我慢の毎日です。

 それでも、毎月欠かさず、一定量の精米を寄贈してくれる会社もあります。多摩市内でレジャー施設を経営するジョイパックレジャー株式会社。多摩市の米作農家から精米を買い上げ、無償で届けてくれます。

 同社の平山文太郎さんは「子供好きの林光男社長の方針で、お米の購入予算が増え、昨年暮れに精米の購入契約を更新、今年も提供を続けます」と約束してくれました。ありがたいです。    (有道)




2026/02/15

卵かけご飯

  この標題を見ただけで、思わず食べたくなる人もいるでしょう。

 炊きたての温かいご飯に、生卵と醤油を混ぜ合わせ、一気に口に運びます。卵の濃厚な味と醤油の塩味、ご飯の美味さが加わり、何とも言えない食感。たまらないですね。 「卵かけご飯」を食べると「日本人に生まれてよかったあ~」と、つくづく思います。

 シンプルかつ簡単、日本独自の伝統メニューと言っていいでしょう。日本では国民の8割が「卵かけご飯が好き」という統計結果を見たことがあります。最近では専用の醤油も売られ、トッピングも含めて様々な食べ方が紹介されています。

 海外では生卵を食べる習慣がないため、「卵かけご飯」を食べる人はほとんどいませんね。生卵独特の、あの「トロトロ感」が外国人には苦手なようです。でも最近は、観光客を中心に「日本でしか食べられない卵かけご飯」のファンが増えているとか。 行ったことはありませんが、東京には専門のレストランもあって「外国人客にも人気」と聞いています。

 この「卵かけご飯」、これからは、今までのように気軽に食べられないかもしれません。

 卵の価格高騰が止まらないのです。「JA全農たまご」によると、鶏卵価格2025年末から上昇傾向が強まり、2026年2月に入ると、東京地区のMサイズ鶏卵の卸売基準値が1キロ当たり310円を超えて、店頭では1パック300円~360円で売られ、2023年の「エッグショック」を上回る高値水準にあるとのことです。

 価格高騰は膠原病性鳥インフルエンザの流行による殺処分が相次ぎ産卵鶏の数がまだ回復しない、飼料やエネルギー価格の高騰で生産コストが増大、昨年夏の猛暑で鶏がストレスを受け産卵数が低下する「夏バテ」の影響など、国内外のいくつかの要因が背景にあるようです。

 今後、予防ワクチンなどの開発が進んだとしても、鳥インフルエンザが消滅するとは考えにくく、飼料価格も安定する見通しがないとすれば、卵の価格が元に戻るのは期待薄と見た方がよいでしょう。飼料価格の高騰は、前にウクライナ戦争問題を取り上げた時に何度か指摘しています。

 実は、私たちは以前に鶏卵を配布していたことがあります。ある生協団体から千葉産鶏卵を毎週欠かさず相当数寄贈いただき、子どもたちに届けていました。お母さん、子供達からめっちゃ喜ばれましたね。今考えると夢のような話です。

 それが停止したのは2023年、卵の値段がどんどん上がった第1次エッグショックの時です。生協団体から「鶏卵の生産が落ち込み、フードバンクに回すことができなくなった」ということでした。

 フードバンクにとって卵は野菜、果物と並ぶ生鮮食品。定番の目玉焼きに始まって、卵焼き、ゆで卵、オムライス、卵サンド、親子丼、かつ丼など卵料理はどれも子どもたちの大好物です。ハンバーグやチャーハンにも欠かせません。鶏卵の配布が途切れて本当にがっかりしました。

 その後、流通・食品業界に顔が広い仲間の一人が、鶏卵業者に卵の提供が可能かどうか問い合わせたところ、いずれも「生産者も四苦八苦で、余剰分を確保するどころでない。本当に申し訳ないが」と苦しい事情を伝えられました。

 鶏卵が私たちの配布食品リストに復活するのは、もう難しいでしょう。フードバンクとして子どもたちに申し訳なく思います。

 そもそも、鶏卵ばかりか、企業から寄贈を受ける食品の品目幅(特に主食系)が、かなり減っています。原材料価格の高騰により生産コストが上昇したことで、メーカーが生産管理を強化、余剰品が出なくなったと思われます。

 企業ばかりか、社会全体に余裕がなくなっているように感じます。モノばかりか、人の心も…。いずれ、フードバンクの活動も見直す時期が来るような気がしています。 (有道) 

📸写真撮影のために貴重な卵を使って「卵かけご飯」。この次、食べられるのはいつになることやら。