前回まで、私たちが食料支援を続けるウクライナ人学生の話を報告しました。
ウクライナ・ロシア戦争は2022年2月24日に始まったので、間もなく5年目に入ります。1月末のニュース報道によると、戦争開始以来、ウクライナ側死傷者と行方不明者は約50万ー60万人(うち戦死者10万ー14万人)に達したということです。ロシア側の死傷者も120万人に上っています(いずれも米シンクタンク戦略国際問題研究所の推計)。夥しい数です。
加えて、ウクライナ政府は「約2万人の子どもたちがロシアに連れ去られた」としてロシア側に帰還を求めています。
ロシアと米国が接触するなど事態打開に向けた動きはニュースなどで何度か伝えられますが、双方の攻防は続いたまま、停戦が実現する気配は見えません。この戦争は「欧州の一部」になることを望むウクライナと、旧ソ連時代に近い形で「ロシアの一部」に引き戻そうとするロシア側が真っ向から対立しているため、双方に譲歩の余地はありません。
「大ロシア主義」に取りつかれ、19世紀に逆戻りしたかのような武力による「領土拡大」を図るプーチン大統領。そして「自国第一主義」を掲げ、同じく「領土拡大」を訴えるトランプ米大統領。この二人が権力の座にある限り、ロシア・ウクライナ戦争の平和解決は難しいように思えます。
この戦争が始まってから穀物、飼料価格の暴騰、原油価格の上昇などで世界経済は大きく混乱、遠く離れた日本に住む私たちの生活にも少なからず影響を与えています。と言っても、ミサイル攻撃に身を震わすウクライナの人々の苦しみとは、とても比較にならないでしょう。
「世界の穀倉」とも称されるウクライナは、肥沃で豊かな大地に恵まれています。かつて、この地を訪ねた際、地平線まで果てしなく続く麦畑と、どこまでも広がる青空に息をのんだ記憶があります。
第2次世界大戦で独ソ戦の主戦場となり、当時の人口の5人に1人、推定800万人以上が犠牲となった歴史を持つ国です。過去に何度も民族存亡の危機を乗り越えてきたウクライナの人々は、不屈の闘志を持って最後まで徹底抗戦する、と信じたい気持ちです。
でも、「もう無理…」と言うアリサさんの弱音ともみえる発言には、返すべき言葉が見つかりませんでした。 (有道)
(付記) ここまで、外国人学生への支援を考えつつ、4回続けてウクライナ問題を取り上げてきました。 人とモノが国境を超えて移動する現代のグローバル化社会の下で、日本の日常生活、さらにはフードバンク活動までもが、いかに国際政治社会の影響を受けるものか、とつくづく思います。 これからも、さらに幅広い視点から、私たちの子供支援活動を見ていきたいと考えています。
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