2026/11/01

また高くなるマヨネーズ

  値上げラッシュが止まりません。

 各種報道によると、11月から1,477品目(帝国データバンク調べ)もの値上げが予定されているようです。東京23区の10月消費者物価指数は既にプラス2.6% (前年同期比)を記録、これから年末にかけて、さらに値上げが続くと、生活への打撃は深刻です。加えて野菜の値段も9月の長雨の影響を受けて葉物を中心に高値が続いていると言います。

 物価動向を調べる経済指標に「消費者物価指数」(CPI)があります。私たちがスーパーなどで買う日用品、食料品のほか電気、ガス代などの価格を政府が調査、発表しています。経済の動きを見るために欠かせない重要な数値です。

 総務省統計局などによると、毎月、全国2万7000店舗で指定589品目(2025年)の価格を調べるそうです。サンプルとなる指定品目の中で目についたのが「マヨネーズ」(注1)です。

 「油脂・調味料」に分類されていますが、毎日欠かさず食べるものでもない、料理の「主役」でもないマヨネーズがなぜ主要項目として調査対象になるのか。不思議に思って関係資料などを見ると、「他の商品と比べ、基本的な用途や商品としての性格も長く変わらないので、比較しやすい」との説明がありました。

 マヨネーズの年ごとの価格推移の一部を以下に掲載します。商品は[キューピーマヨネーズ450g]  メーカー参考価格(税抜き、2013年以前は500g)、カッコ内は100g当たり。

2000年=319円(63.8円)
2007
年=350円(70.0円)
2013
年=350円(77.8円)
2021
年=372円(82.7円)
2022
年3月=403円(89.6円)
2022
年10月=439円(97.6円)
2023
年=481円(106.9円)
2025
年=517円(114.9円)
2026
年11月=565円(125.6円)

 これを見ると、2000年には319円だったのが今年11月には565円に上昇、100g当たりでは、この26年間でほぼ2倍になった計算です。日本全体の消費者物価指数は、2000年を100の基準で比較すると、2025年は115程度です。一方、キユーピーマヨネーズは180.1(2000~2025)に上昇しています。マヨネーズの価格上昇が突出しているのがよく分かります。

 なぜ、マヨネーズだけがこんなに値上がりしたのか。答ははっきりしています。 主要原料の食用油、卵、酢の高騰です。最も大きな影響を与えたのが食用油で、 2022年2月に始ったロシアのウクライナ侵攻を受けて、穀物価格や植物油価格が世界的に上昇した結果です。ですから、上の数字を見ると、2022年3月から急速にマヨネーズ価格が上昇しています。

 これに2022年以降続く円安、2023年には鶏卵高騰が追い打ちをかけ、原材料のほかに、流通費、包装資材費、エネルギー費、人件費の上昇も値上げ要因に。本当にマヨネーズばかりがなぜ、こうもいじめられるのか同情もしたくなります。

 私はマヨネーズメーカーの広報ではないので、ここでメーカーの値上げ事情をさらに詳しく説明する立場にはありませんが、私たちがスーパーで買う単品の調味料ひとつとっても、これほど世界情勢に左右されるのかと改めて思います。

 統計は、経済統計でも犯罪統計でも、じっくり読むと世の中の流れが分かって大変面白いものですが、この「マヨネーズ統計」はなかなか奥が深いと感じました。

 マヨネーズは、ポテトサラダ、ツナマヨおにぎり、マカロニサラダ、お好み焼きなどに欠かせない調味料で、子どもたちにも人気ですが、フードバンクには時々フードドライブの寄贈を受けるぐらい。最近の価格高騰もあって配布食品から消えつつあるのが残念です。

 今後の値上げラッシュから自分たちの生活をどう守れば良いのか。先日のニュース報道は、一般サラリーマンを対象に民間企業実施のアンケート調査で、「勤務日にランチを食べないことがあるか」との設問に、4人に1人が「食べないことがある」と回答。その理由(複数回答)として「ランチ代を節約したいから」(41・6%)、 「ランチ代が高いと感じるから」(30.2%)というショッキングな結果を紹介していました。

 「サラリーマンが『金がないのでランチを抜く時代』になったのか。日本もおしまいだなあ」と、複雑な気持ちになりました。私たちソスペーゾ多摩の活動方針は「3度の食事をきちんとできない子どもたちへの食料支援」です。サラリーマンだけでなく、ずっと前から夏休み中など「食事抜き」の子どもが少なからず存在していることをお忘れなく。   (有道)

(注1)マヨネーズは、卵とサラダ油・酢・塩などをまぜ合わせて乳化させたソース。もともと卵やオリーブ油などで作られるスペイン料理のソースの一種で、18世紀半ば、スペインの地中海の港町マオンからフランスに伝わり、フランス語でマオンネーズ(Mahonnaise)、英語でマヨネーズ(Mayonnaise)と呼ばれるようになったと言われる。 

📸 今や貴重な存在。使用量が細かく分かるよう容器に目盛りをつけてほしい 

📸 葉物野菜も高値傾向に(近所のスーパーで)