子どもたちの夏休みも残すところ、あと僅か、間もなく2学期が始まります。連日の猛暑続き、皆さん、どのような夏を過ごしましたか。
私たちが食料を配る子どもたちは、毎日、きちんと食事が出来たのでしょうか。給食がない夏休み期間中、自宅で1日3回、きちんと食事ができたのか心配していました。
都内に拠点を置くNPO団体が発表した調査結果があります。
一部報道されたので目にされた方もいると思いますが、首都圏、関西、九州の3地域で食料配布を受けるひとり親家庭(有効回答者数2,105人)を対象に、「夏休み中の家計状況」をアンケート調査(2025年6月実施)したものです。
それによると、「子どもの1日の標準的な食事回数」について、「夏休み期間中」は①3回=61.4% ②2回=31.2% ③1回=1.0%となり、「学校給食がある期間」に比べ2回が19.2ポイント、1回は0.1ポイントそれぞれ上昇、逆に3回は19.9ポイント減少しています。その理由として①「経済的余裕がなく十分な食事の用意が難しい」=40.4% ②「子どもの生活リズムが崩れるため」=28.2% ③「食事を用意する時間的余裕がない」=25.0% (いずれも特定非営利活動法人グッドネーバーズ・ジャパン調べ)
これ以外にも「米高騰が夏休み中の食事に与えた影響」との問いに対し「米以外の主食(パン、麺類など)で代用する」=67.1% といった調査結果も報告されています。
夏休み中は、欠食児童が増えることはかなり前から指摘されていますが、昨今は特に、米をはじめとする物価高騰で、その数がさらに増えていると伝えられます。
私たちが活動する東京都多摩市、稲城市を中心とする地域でも、「食事を満足にできない子ども」が相当数存在すると思われます。それは分かっていても、実際にそういう子どもたちが、どこに、どれだけいるのか把握するのは容易ではありません。
各家庭の食事というのは、どちらかというとプライベートに属する部分であり、なかなか窺い知ることができないのです。余程のことでもなければ、「あんたの家は朝昼晩、何を食べてるのさ」と聴くこともないし、話すこともないでしょう。家計が厳しく「おかずは一品だけ」で細々と食事をする家もあれば、豪壮な家に住み高級車を乗り回す家庭でも、3度の食事はすべてレトルト食品という人もいます。まさに家庭の食事は「千差万別」なんですね。
中でも「家で満足に食事ができない子ども」を外から知るにはかなりの努力を必要とします。「お母さんがご飯つくってくれなかった」「冷蔵庫に何も入っていなかった」などと食事を抜いている子は、友達にも、学校の先生に黙っています。恥ずかしくて口にできないでしょう。一人で我慢するだけです。
子ども食堂に来て「むさぼるように食べている子」を見て、ボランティアの女性が「この子はきっとお昼を食べていないのね」と気づくこともあります。
十分な食事が出来ない子どもについては、行政機関も「子育て相談の窓口」などで、ある程度、把握しているはずですが、フードバンクのような民間の団体には「個人情報」を理由にほとんど情報を提供しません。
私たちは、寄贈された食品を子どもたちに届けたくても、本当に必要とする家庭を探し出し、つながりを、どう確保するか、いつも頭を悩ませています。
私たちソスペーゾ多摩は配布先の情報を集めるのに、食品を直接配布する中間支援団体を頼りにしています。それぞれ地域で福祉関連施設、食堂などを営んでいる方なので、かなり詳しい地域情報が集まります。要するに個人的つながりによる密着情報です。
「シングルマザーのAさんは最近体を壊して生活が苦しい」「Bさんは物価高騰で満足に買い物に行けない」など。
ある施設は、こうした詳しい情報を基に配布数量、内容まで決めています。私たちの活動は、地域の方々のサポートに支えられているのですね。
ソスペーゾ多摩は食品配布のパントリー事業だけでなく、子ども食堂にも食料を届けます。この子ども食堂も「本当に困っている子どもたちだけに対象を限定すべきか」「困窮度の選別などできるのか」「高齢者の食事希望者はどうするのか」などの問題にぶつかります。
食の支援には単純に割り切れない多様な問題があります。多くの団体も苦労していることでしょう。ソスペーゾ多摩も模索を続けながらメンバーの力を合わせ、できる限りの貢献をしたいと思います。 (有道)
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