ソスペーゾ多摩は、この4月で設立3周年を迎えました。
メディアに登場することもない小さなフードバンクですが、地域の方々の支援を受けて、地道ながらも三年間、活動を続けてきました。
設立当初から私たちを全面的に支える多摩ボランティア・市民活動支援センター、いつも大量の食料を寄贈・寄付してくれる企業及び団体、一般市民の方々、厚く御礼を申し上げます。特に、私たちが集めた食料を各家庭に配る中間支援団体の方々には大変助けられています。ありがとうございます。
2025年度(2025年4月~2026年3月)の取扱量は、寄贈を受けた食料・物資が計61,583kg(前年比13.5%増)、配布した食料・物資が計58,238kg(同8.4%増)に達しました。継続配布する支援対象家庭も120世帯、250人に増えました。このほか外国人留学生250人にも支援しています。
いずれも物量が前年より増えたのは、各ボランティアメンバーによる日ごろの弛まぬ努力の成果と言えます。
ただ、利益を追求する一般企業と違って、実績アップを手放しで喜べないのがフードバンクの難しいところです。フードバンク利用者が増えているということは、それだけ生活に苦しむ家庭が増大していることにもなります。各家庭の生活状況は様々、個別要因もあるため単純に推しはかることはできませんが、フードバンク活動をしていると、社会の生活実態がよく見えてきます。
相次ぐ戦争で世界経済が大混乱、日本でも急激な物価上昇で生活を切り詰める人がかなり増えていると聞きます。私たちが支援する家庭の中にも「フードバンクの食料だけが頼り」という切羽詰まった人たちがいます。
ソスペーゾ多摩の特徴の一つは、ボランティアメンバーが設立当初からほぼ固定され、途中で辞める人がほとんどいないことです。夏の酷暑、時には豪雨の中、屋外で荷物を黙々と運搬、配達する作業、しかも無給で動いています。この原動力はどこから来るのでしょうか。余程の強い意志がなければできないでしょう。昨年は新たに1人が加わり、現在は9人が活動を続けています。
私たちの活動は4年目に入りましたが、この先の不安も多く抱えています。最大の課題は、フードバンク活動の基本でもある「食料調達」が難しくなっていることです。食料の配給を求める人たちが増えていく中で、配布食料・物資を十分に調達できるのか。厳しい経済状況の中で、フードバンクに対する企業や団体の協力が縮小する傾向にあり、生産管理が強化されて食品メーカーなどからの余剰食糧の提供も減っています。
ソスペーゾ多摩の場合は、地元企業の強力な支援もあり、野菜・果物は量的に恵まれていますが、米、麺類など主食系食品の提供は少なくなっています。頭が痛いところです。
経済情勢が厳しい時ほど必要とされるフードバンク。「子どもたちに満足な食事を」という活動の原点を忘れずに、希望をもって困難を乗り切って行きたいと思っています。 (有道)